スマホでインターネットをよく利用する人は、通信速度の制限がどのようになっているのかは、契約前に知っておきたい項目ですよね?速度が遅くなると、作業によっては非常に使いにくくなってしまうので、速度が制限されるまでの上限は必ず確認をしておく必要があります。
そしてもちろん、格安SIMの楽天モバイルにも、大手キャリアのように通信制限があります。今回は「楽天モバイルの通信制限」について詳しく説明をしますので、通信速度が制限されたくないという人は、一度確認をしてみてはいかがでしょうか。
楽天モバイルはどうなると通信制限がかかる?
楽天モバイルに限らず、どのキャリアも格安スマホも、ほとんどの場合は一か月の中で高速に通信ができるデータ量には上限が設けられており、その上限を超えてしまうとその月は通信速度が制限されて、なかなかサイトが表示されなかったり動画が途切れ途切れになってしまったりします。これを通信制限と言います。
一般に、WEBサイトを見るときは1~3Mbpsの速度が出ていれば十分と言われます。なお、「bps」は速度の単位、「M」は「メガ」、つまり100万なので、1Mbpsとは100万bpsの速度が出ているということになります。高速通信が行われている時はほぼ問題なくこの速度を出せるのですが、通信制限がかかってしまうと最大200Kbpsと、一段低い単位にまで下がってしまうのです。この速度はWEBサイトでもなかなかページが開かず、場合によってはエラーが出てしまうことすらあるので、使い勝手が著しく落ちてしまうんです。
そして、この上限は各プランによって異なります。まずは、楽天モバイルの各プランがどの程度の上限設定をしているのか、また、実際にどれくらいの速度になるのかということについて、ご紹介します。
速度通信容量と低速モード時の速度はプランによって違う
楽天モバイルには、「スーパーホーダイ」と「組み合わせプラン」の2つの料金プランがあります。
スーパーホーダイは通話回線が使用できるSIMで、楽天でんわアプリを使えば5分以内の国内電話がかけ放題になるプランです。先ほど、通信制限がかかると200Kbpsに通信制限がされると紹介しましたが、このスーパーホーダイは実はそこまで下がりません。高速で使用できる容量を使い切って通信制限がかかっても、なんと最大1Mbpsという他と比べてもハイスピードで通信できるお得なプランとなっているんです。また、プランも3種類に分かれており、利用に合わせて容量を選択できるようになっています。
組み合わせプランの方は「電話SIM」「050データSIM」「データSIM」の3つのプランに分かれており、それぞれ高速通信容量も好きなものを選ぶことが可能です。電話をあまり利用しない人は、上記のスーパーホーダイよりもこの電話SIMプランの方がお得です。また、通話機能自体が不要な人は050データSIM、通話機能もSMS機能もどちらも不要な人はデータSIMプランを選ぶと基本料金を安くできるんですよ。
なお、それぞれのプランの速度通信容量は下記の通りです。
【スーパーホーダイ】
- プランS:2GB/月
- プランM:6GB/月
- プランL:14GB/月
【組み合わせプラン】
- ベーシックプラン:0GB/月
- 3.1GBプラン:3.1GB/月
- 5GBプラン:5GB/月
- 10GBプラン:10GB/月
- 20GBプラン:20GB/月
- 30GBプラン:30GB/月
なお、組み合わせプランのベーシックプランは高速通信が使えず、常に速度は最大200kbpsになります。
また、高速通信が使えるプランでは、残った分のデータ通信量は翌月に繰り越せるので、無理に使い切る必要はありません。ちなみに、料金プランはスーパーカケホーダイ、組み合わせプランともに契約後の変更が可能で、手続きの手数料も無料です。適用は翌月1日からになりますが、月に使うデータ容量が分からない人は、とりあえずのプランを選択しておいて様子を見るといいですね。
通信制限がかかるとどれぐらいの速度になる?
決められた速度通信容量を使いきってしまうと、高速通信ではなく「低速モード」での通信になってしまいます。この低速モードの速度も契約するプランによって違っているので、契約前に必ず確認をしておく必要があります。
低速モード時の速度はスーパーカケホーダイの場合、最大1Mbpsが使い放題になります。通信が混み合う時間帯は速度が300kbpsになりますが、昼と夜で1時間ずつ程度なのでそこまで問題ではないでしょう。
組み合わせプランの場合は、低速モードだと最大200kbpsの速度になってしまいます。画像が少ないページを閲覧するならそこまで問題はありませんが、動画を視聴したい時にはかなり速度が遅く感じるので、Wi-Fiの環境下で使うのがおすすめです。
どのような利用がデータ量を使う原因になるの?
速度通信容量が30GBのプランなら良いですが、5GB以下のプランの場合、ネットの使い方に注意をしておかないとすぐに上限を超えてしまいます。LINEやメールを送信したり、スマホでゲームをするぐらいなら特に気を使わなくても問題ありませんが、気を抜くとすぐに上限に達してしまうこともあります。
ここでは、データ容量を大量に消費する使い方をご紹介します。
最もデータ通信を使うのは動画!
まず初めに上げられるのが動画です。動画は画質を選択することで通信量をコントロールできますが、それでも非常にデータ量を消費します。
例えばDVDと同程度の画質で見られる720p程度の高画質で見ようとすると、1時間ちょっとの視聴ですぐに1GBは到達してしまいます。スーパーホーダイSプランであれば、これだけで月間容量の半分に達してしまうことになります。また、480p程度の低画質で見たとしても、5~6時間程度で1GBに達します。
ですから、スマホで動画を見ようとすると、それだけのプランに入っておく必要があるのです。
アプリのインストールやアンインストールも要注意!
アプリのインストールやアンインストールも注意が必要です。
アプリを利用するタイミングであればデータ量の消費はそこまで多くありません。ただし、インストールやアンインストールには注意が必要です。ほとんどのアプリは、インストールに300MBから多いものでは500MB近いデータ量を使います。
そのため、いわゆるリセマラ等でインストールとアンインストールを繰り返してしまうと、それだけで大量のデータ通信が行われることになります。そのため、多くのアプリはインストール時にWi-Fiの利用を推奨しています。それほど、インストールには注意が必要です。
LINEやメールで画像の送受信をする時も要注意!
最後に注意したいのが、画像のやり取りです。最近のスマホカメラは1000万画素を超えるような機種もあるほど画質が良くなっている分、データ量も大きくなっています。
例えば1000万画素のカメラで撮影した場合、最大で5MB近くになることもあります。そのデータを送ったり、もしくはWEBサイトを見ている時に写真をダウンロードしたりすると、それだけでもあっという間にデータ量を消費してしまいますので、注意しましょう。
また、LINEは無料で通話できることがメリットの一つですが、実はインターネット回線を使って通話している為、1分で3MBのデータ量がかかっています。ですから、長電話をするときには注意が必要です。
通信制限がかかった時のおすすめ対処法は?
さて、それでは実際に通信制限がかかってしまった時にはどのような対象をするとよいのでしょうか?
月が変わるまで残り一日程度であれば、まだ我慢ができるかもしれませんが5日や10日もあると、少し辛いものがありますよね?
そこで、万が一通信制限がかかってしまった時の対処法をご紹介します。
楽天モバイルの高速通信容量オプションを購入する
楽天モバイルでは、月中でデータ容量の上限に達してしまった時に、追加で容量を増やすオプションが用意されています。これを、追加購入(リチャージ)といい、楽天モバイルのメンバーズステーションで購入が可能です。オプションは1GB、500MB、100MBの三種類が用意されており、それぞれ税抜き価格で980円、550円、300円で購入ができます。
これを利用すれば、その月はもう少し高速通信が楽しめますから、ついつい使いすぎてしまった!という時には、ぜひ購入を検討したいですね。
通信制限がかからないようにするにはどうしたらいい?
通信制限がかかってしまった時の対処法をご紹介しましたが、一番いいのは通信制限がかかる前に翌月を迎えることですよね。そして、そのために必要なのはデータ通信量を節約してうまくやりくりすることです。
ここでは、データ容量の上限に達しないために意識したい3つの取り組みをご紹介します。
Wi-Fiを利用する
まず初めに試したいのは、Wi-Fiを上手く利用することです。
ご紹介したように、動画の視聴やアプリのインストールなど、容量が大きくなります。そのため、データ量が大きいものはWi-Fiに接続して通信を行うとよいです。
一番良いのは自宅にWi-Fi環境を整えておくことですが、近ごろは無料Wi-Fiが使えるお店も増えているので、そちらを利用しても構いません。また、アプリによっては、動画が自動で再生されてしまうものもあります。
例えばニュースアプリの動画などで、再生ボタンを押していなくてもページを閲覧しただけで、勝手に再生されてしまうなどです。こちらはアプリごとに動画の自動再生のオンオフを設定できるので、オフにしておいた方が通信料を節約できます。
その他、楽天メンバーズステーションや楽天モバイルSIMアプリから、現在の使用状況を確認できます。こちらで状況をマメにチェックしておくと、気が付いたら低速になっているという事態を防げるはずです。
また、スーパーカケホーダイプランであれば使い切っても最大1Mbpsの速度で利用できます。1Mpbsならほとんどストレスなく利用できますので、そこまでシビアになる必要はないかも知れません。
楽天モバイルのデータ通信プランを変更する
契約プランは、基本的にいつでも変更が可能です。そこで、毎月使い切れずに繰り越してしまう人や、反対にすぐに低速モードになってしまう人は、契約プランを見直すことも検討しましょう。プランの変更は下記の手順で行えます。
- 「楽天モバイルメンバーズステーション」にアクセスする。
- 楽天会員またはSIM電話番号でログインする。
- ページ下部にある「登録情報・設定変更」の中の、「楽天モバイルプラン変更」をクリックする。
- 「ご希望されるプラン」の中から希望のプランにチェックを入れ「確認画面へ」をクリックする。
- 内容を確認し、「お申し込み」をクリックする。あとは画面の指示に従えば変更完了。
このように、わざわざ楽天モバイルの店頭に足を運ぶ必要がなく、とても簡単に変更手続きが完了します。変更手続きの手数料はありませんが、少し注意点がありますので下記にまとめました。
- プランの変更は1ヶ月に1回まで
- プランを変更した月に解約やMNP予約番号の発行はできない
- 変更後のプランが適用されるのは翌月1日から(1日〜25日までに変更した場合)
プランの変更をする時は、上記の3つの項目に注意して手続きを進めましょう。ちなみに、自宅や職場でWi-Fiが使えるなら、頻繁に動画を視聴するのでなければ2〜3GBのプランでも足りる場合が多いです。自分の使用状況を随時チェックして、定期的にプランを見直しするとスマホ料金の節約に繋がります。
不要な場合は高速通信から低速モードに切り替える
楽天モバイルでは、手動で低速モードから高速通信への切り替え、または高速通信から低速モードへの切り替えが可能です。低速モードでも、メールや文字が多いウェブページの閲覧なら問題なくできるので、高速通信の必要がない時はこまめに切り替えておくと、速度通信容量の節約に繋がります。
通信速度の切り替え方法は下記の通りです。
- 「楽天モバイルメンバーズステーション」にアクセスする。
- 楽天会員またはSIM電話番号でログインする。
- ページ下部にある「登録情報・設定変更」の中の、「高速通信 ON/OFF機能の設定」をクリックする。
- 「高速通信をOFFにする」をクリックし、「お申し込みへ」をクリックすれば手続きが完了。低速モードから高速通信にしたい時は、「高速通信をONにする」をクリックして申し込む。
高速通信の設定は「楽天モバイルSIMアプリ」でも設定できますよ。このように、高速通信の設定はブラウザやアプリから簡単に手続きができます。
まとめ
速度通信容量は速度が低速になると、作業によってはかなりネットの利用にストレスを感じます。メールを送信する程度ならそこまで気になりませんが、画像が多いサイトを見て何か作業をする必要がある時などは、作業効率が悪くなってしまうでしょう。
契約時にどの速度通信容量にすれば良いかは、スマホに詳しくない人だと非常に分かりにくいものです。しかし、楽天モバイルは契約の変更が可能ですし、あまった容量を繰り越せるので、とりあえず多めで契約しておいて後から調整できるので安心できます。
また、できるだけ基本料金を節約したいなら、自宅にWi-Fiを完備しておくのは必須ですし、こまめに利用状況をチェックしておけば、速度制限に悩まされることもなくなります。楽天モバイルで快適にネットを利用したいのなら、契約プランと使い方に注目しておくと、肝心な時にストレスを感じながら作業をするという問題も防ぐことができるはずですよ。